確実なものだけに絞る

一研究者・教育者の意見の 2017年03月07日 BPO勧告に対する批判を批判するという記事のコメント

72. ブログ管理人 2017年03月12日 17:57
桂委員会報告書では、不審な画像について小保方氏からデータが提出されなかったものは不正とは認定しませんでした。

複数の問題がある場合、確実なものだけに絞るということは適切だと思われます。

違いますね。

研究論文に関する調査報告書(いわゆる桂委員会の報告書)の29ページ;

なお、規程は、本調査委員会設置後に改正されたが(平成
26 年 11 月 25 日施行)、附則(平成 26 年 10 月 30 日規程第 74 号) に基づき、不正行為の定義については改正前の規定に因った。

からで、不正の疑いは10件になりますが、まだ改正前の事件だったので調査できた4件を不正にしたわけです。6件は筆頭著者がデータを示さなかったので、それ以上の調査ができず、古い規定ではデータを提示しないことをもって不正とできなかっただけで、決して調査を絞ったからではないですし、不正ではなかったとしたわけでもないですな。新しい規定を適用するとこれら6件も不正です。

片瀬氏の warbler’s diary 理研外部調査委員会報告の内容整理2−STAP論文の不正認定も参照してください。

桂委員会が不正が4件と少なくしたことを「確実なものだけに絞る」とねじまげて解釈するのは「問題を小さく見せようという意図がある」のでは?

「確実なものだけに絞る」への3件のフィードバック

  1. いやあ、モンキーさん、頑張ってますね。

    ほとんど同じことをコメントしたかったのですが、何せ私は、あのブログはアク禁にされているので。

    しかしまあ、あのブログ管理人、何にも判っていないんですかねえ?

    それぞれの大学や研究機関において、研究不正に関する規程が作成されている場合には、当然ながらその規程に従って対応する。
    文科省の研究不正に関するガイドラインというのは、それら大学や研究機関が規程を作成あるいは改訂する際の参考にしてほしいという位置づけであり、このガイドラインに従って裁けなんて、全く書いていない。 あくまで個々の研究機関の自主性は尊重されるべきものなのだ。
    そして、STAPの研究不正の調査報告書が出た際、あのブログで一頻り議論になったが、当時で言えば、理研だけでなく、阪大や京大などの研究不正に関する規程においても、生データ等が示せない場合は不正とみなすという項目はなく、筑波大学の研究規程には存在していた。 たしか当時のかのブログでも、それらを調べた上で、「筑波大学だったら、STAP研究の疑義は全て研究不正に認定されていたはずだ」というコメントを出していたのだが、、。

    本当に、かのブログ管理人は大学の教授なのだろうか????

  2. ついでに言えば、じゃあ、あの管理人が示した名古屋大学の事例はどうなんだ、ということだが、、
    名古屋大学の研究不正の規程には、ここでいう「みなし規程」はない。そこで報告書概要には実に微妙に記載してあって、文科省のガイドラインに言及して、このガイドラインにおいては研究不正に当るという記載があるものの、このガイドラインを適用して不正としたとは書いていない。あくまで調査内容の5項目の中の1項目にすぎない。
    そして、判定のところで「以上のことから、総合的に判断し」として、研究不正と判定している。
    つまり、文科省ガイドラインは、総合的な判断の一要素でしかなく、このガイドラインに則って不正認定をしたという記載ではないのだ。

    まあ、もし理研がこの名古屋大学と同じように、総合的な判断をしていれば、STAP論文の研究不正は10項目以上になったでしょうね。

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