これだけ警戒情報があったのに

2018年7月7日19時現在、NHKニュースによると、今回の大雨で、九州から関西にかけて44人死亡、50人安否不明だそうです。

大雨の降らなかった地域に住んでいて、のほほんとしていたから言いたいことを言っていると言われてもしょうがない(言うが3つもある。英訳がむずかしそ)けど、気象庁からこれだけ数十年に一回あるかないかの大雨だと注意がしつこく発表されたことはなかったのではないかと思うところです。結果をみると天気予報の精度が上がったのがよくわかります。

雨雲の予想をみると、今後何時間も雨だといわれていて、事実そのとおりなのに、家が水をかぶったというのはしょうがないにしてもなぜこんなに人的被害が大きいのでしょうか。

昔とちがって、ダムや河川の堤防の整備がすすみ、雨で自分の住んでいる地域が水没するなどという経験は一生に一回あるかないかのような状況になっているので、いくら警戒しろといわれても、実際問題としてどのように警戒していいのかわからないこともあり、なにも実行できず、気が付いたら床上まで水が来てしまったということなんでしょうかね。気象庁が「これまで経験したことのない大雨」というのは正しかったわけですね。

避難所に避難しろという情報があっても、そんなことはあるまいと思うんでしょうね。管理人でも、洪水の被害にあったことはないので、今、仮に避難勧告があっても動かないかもしれません。自分なりに判断して、そしてその判断は楽観的で、洪水に襲われたらまさかと思っていたと言うのが目に見えています。

適切な情報があっても、役にたたなかったというのは残念ですな。避難訓練とか実際に体をうごかすことする必要があるわけですが、洪水の経験のない地区で洪水の避難訓練しても参加者がいるのが期待できないですね。

職場や集合住宅だと、年1階の火災避難訓練があるところで、火災は十分ありうることなので参加するところですが、洪水や地震だと訓練は参加する方が少ないでしょうね。

知人で、職を得て、引っ越し、アパートの2階に住んでいたんだけど、朝、起きたら1階が水浸し、車が水没というのを経験した方がいました。全く警戒などしてなかったと言っていました。お見舞金を送った覚えがあります。

「これだけ警戒情報があったのに」への6件のフィードバック

  1. 警戒されているはずなのに何故人的被害が出るのか。
    今回の災害は“豪雨及び暴風雨(梅雨前線豪雨)による災害”という扱いになるかと思います。
    普通の一般人は、自然災害に関して直接の被害を受けたことがないので災害に対しての理解が乏しいことが理由と“正常性バイアス”によるもの。
    『逃げろ』と言われても、6〜7割は逃げないと言われています。
    “正常性バイアス”は大きくてそれは『自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい、都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる。(Wikipediaより)』といったもの。

  2.  英訳せい、てか。
     I must accept others’ comments that I’m saying what I want to say without a sense of ownership, because I’m living in a region not having heavy rain under relax mood currently. However…
     てな感じか。
     中間管理職や自治会長、マンション管理組合の理事長は、上位の指示があれば、それを末端の人々が理解して行動できるように具体化しなければならない。
     例えば「反社会的勢力と取引したり入居させてはいけません」と指示されても、末端の人々には「どうやって反社会的勢力なのか見極めるのか」がわからないから「銀行口座のない相手とつきあわないようにすればいいのです」と具体化する。
     災害対策の指示がくれば、チェックリストを作り、担当する組織なり地域に該当する部分、該当しない部分を取捨選択して簡素化し、該当するリスクをイラスト化し、どうすれば回避できるかもイラスト化する、といった努力と能力がミドルには要求される。
     そういったミドルの能力が低下してきていないだろうか?

  3. 今回の豪雨被害は、土砂災害・河川氾濫によるものが殆どですね。
    自然災害は過去に学び、どうすれば今後、被害が完全には無くせないにしても軽減していくしかないかと…
    日本自然災害学会の資料に過去に豪雨被害の人的被害について、調査したものがありますので紹介しておきます。

    【資料】『2004~2009年の豪雨災害による死者・行方不明者の特徴』
    http://www.disaster-i.net/notes/2010JSNDS29-3.pdf

  4. oTakeさん

    挙げて貰った文献とかを読むと、経験をしたことがないにもかかわらず、これまでの経験から高齢者が”正常性バイアス”で何もしないという例が多いようですね。TVの被災者のコメントでも、避難指示が出ていても、まさかと思って対応していない発言があります。年寄りとは限りませんね。これまでなかったんだから、これからもないだろうと思いたいのはよくわかります。これを振り切って避難するのは勇気が必要ですね。
    科学誌印刷業者さんもおっしゃってますが、シミレーションが大事かと思うところですが、実施するにはかなりのエネルギーが必要で、今回は災害に合わなかったところでの実施はむずかしいのでしょうね。また、数年後にはどこかで同じことを繰り返すことになるんでしょうね。

    地震は予測できないので対応が難しいですが、水害は、国交省のハザードマップhttps://disaportal.gsi.go.jp/index.htmlを見ていれば、大雨がどこで降ったかだけで、予想できますね。

    市町村レベルでの自治体が、ハザードマップの対照地区での水害については避難訓練を実施すればいいかとも思います。避難場所に指定時間までに来た住人には500円のクオカードを上げるとか…インセンティブを付ければいいかも。

  5.  やはり、種々の対策の実施に踏み切ってもらうのに、最後のひと押しに効くのは「近所力」なんじゃないかな。
     それは自治会長ほかが具体化する日頃の努力のハードルを下げ、有事の際には「頼むから、騙されたと思って逃げてくれ」の一言で腰を上げてもらえる原動力になると思う。
     けしからんのは、そういう地道な日頃のつきあいや、近所の絆が被害を未然に防いでいる事実が十分に報道されていないことに思える。
     そりゃ、ニュースバリューは低いかもしれないが、そこに着目しなければ、やたら新興住宅地で被害が大きい事態に手を打てない。

oTake にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください