博士論文はコピペが原則

いやはやすごい博士論文審査の経験者さんですな。博士論文はコピペが原則  146. アサインティスト 2017年11月13日 21:08  だそうです。

「通常、指導教授以外の審査委員は博士論文の独創性、意義、価値を理解できないから」「学位申請論文は既に公表されている論文のコピペで作成」し、「審査委員は「査読付き学術雑誌に掲載された内容を含む」かどうか判断」

するんだそうです。

「理解できない」とは正直な方ですね。しかし「長年国立大学で博士論文審査を経験」者とはいえ(ホントかね?)、博士論文審査について十分理解されていないようですね。確かに、多くの大学院博士課程では博士論文申請に先立って、査読付き雑誌に、申請者が著者(筆頭者が普通だけど)の論文(医学等理系では英語論文*)が掲載・アクセプトされている必要があるとされてます。数は大学院によって違います。しかしこの条件は申請に必要であって、審査には直接には関係ないですね。もし博士論文審査が、どっかの雑誌の査読者・編集者の判定に従うのなら、博士論文審査など必要ないでしょうが。事務員が掲載論文を確認したらおしまいじゃん。

同じ狭い専門分野の教員が複数同じ大学にいることはありえないし、指導教員は審査員にならないから、申請された論文が、審査員の専門分野にピッタリということは殆ど無いですね。でも審査員は申請された論文を読み、必要なら勉強して審査するんですね。大抵、11月ごろ、研究科長とかカリキュラム担当教員が中心になって審査員を決めるわけですが、医学部などは申請件数が多いもんで、3つも4つもの論文の審査に当たっちゃうわけです。審査員は、だからつらいんですよね。(現実には、読まない審査員がいたりして….  )。最近はPubMedとかで、少なくともAbstractは図書館に出かけなくても読めるんで、楽になりましたけど。

既に掲載された・アクセプトされた論文は参考論文として、本論文に添えてあるはずですから、本論文のどの部分が学術雑誌に掲載されているかは直ぐわかります。したがって、アサインティストさんは怪しげな雑誌に問い合わせたらしいですが、そんな必要はないですね。雑誌そのものがあればいいわけです。雑誌が怪しいかもしれませんが。

「内容については、既に複数の覆面の専門家が価値を認めているのだから、それを信用する以外にない。学費を払い、命がけで論文を書き2編Acceptを勝ち取った学生の学位申請を却下することは許されない。」

規定に則っているのなら、命がけかどうかは関係なく、申請は却下されないですね。事務レベルの話ですから。なにか誤解されているのでは?審査が不合格であっては許されないということかな?

「小保方さんはNature以外に一流雑誌に数編掲載していたので、審査で落とされる理由はない。」

というお考えは誤りで、たとえNature, Sience, Cell に掲載されたからといって審査に通るとは限らないのです。これらの雑誌の査読者・編集者の意見とは関係なく論文を審査するわけで、さらに論文だけではなく、博士としての人格も判定基準にあるのです。

例えば早稲田大学 大学院環境・エネルギー研究科では;

博士論文提出者は、研究分野ならびに関連分野の広範かつ高度な専門的知識とともに、学術研究倫理※1に関する理解と遵守に基づく高度な研究遂行能力と研究成果の説明能力等に加え、自立した研究者としての人格・識見・能力等を有していること。

となっています。さて、筆頭著者殿は当てはまるでしょうかね?

* 規定で欧文雑誌に掲載された論文があることとなっていて、ギリシャ語の論文だったことがあり、誰も読めなかったことがありましたな。その後、規則は英語と変更されました。ドイツ語、フランス語が読める教員ならそろう可能性がありますが、ギリシャ語、ポルトガル語などとなるとそろえられないからね。

[ 追記 ] 2017.11.15
一主婦さんが、本ブログの記事を、擁護ブログのコメントに紹介(148. 一主婦 2017年11月14日 13:30)していただいたところ、くだんのアサインティストさんがなにやら喚いていますな。

軒下管理人さんがコメント(本記事のコメント欄)されたように、このサインティストさんがその発言からみて「長年国立大学の博士論文審査をした」とは信じられませんね。「後期課程〇合教官」なんて言葉を知っていることからみると、何らかの関係はあったかもしれませんが。(ちなみに丸合教官とは、博士過程の学生の研究指導をして良いと評価された教員のことで、大学院開設時には文科省に申請して、大学院1期生を輩出してからは大学院教務委員会などか審査して、教員名簿に◯を付けることから来た言葉らしいです。昔は丸合教授とそうでない教授とでなんらかの差があったらしい。)

「学費を払い、命がけで論文を書き2編Acceptを勝ち取った学生の学位申請を却下することは許されない」の意味が理解できないようでは、貴方は教育者ではありません。

学位論文審査申請と学位論文審査の違いがわかってないようです。申請は条件が整っていれば受理されます。その条件の1つが「査読制度のある英文雑誌に掲載された・される論文があること」なんですよね。「博士課程で規定の単位を修得したこと」などと同じ条件で事務レベルの問題なんですよね。

2編Acceptを達成した学生に、学位を出さないというのは、教育者としてだけでなく、人間としても失格です。私の大学ではそんな教官は一人もいなかった。

どんな多くのに発表論文があろうと、提出された論文について審査するわけで、その審査結果を持って審査員が「人間失格と評価」されたらかなわないですな。申請者が「学費を払い、命がけで論文を書いた」ことと審査の合否とは関係ない話です。

現実問題としては、大学院によって違いますが予備審査などがあり、正式な申請前に仮の審査を行っていたりします。ここが実質的な審査になっています。これは理由があって、いきなり審査に提出したとき、その論文が不合格だと二度と同じ内容の論文申請は許されないからです。3年あるいは4年かかって得たデータを元に書いた論文が不合格になったら、再度別テーマの実験・調査を行わなければいけないわけで、それではあまりにも不幸でしょというわけです。ですから、予備審査では同じ実験結果で3ヶ月後とかに再申請できるので不合格の判定を躊躇なく行えるわけで、予備審査を通過したら本審査もほとんど通る(勿論、様々な不備等が指摘されて改訂することという条件が付くことが多いわけですが)ことになります。つまり、傍から見ていると申請したら合格ということになります。

「博士論文はコピペが原則」への17件のフィードバック

  1. ご無沙汰いたしております。
    久しぶりに”華麗”な文書を読みました。
    「小保方さんはNature以外に一流雑誌に数編掲載していたので、審査で落とされる理由はない。」
     時系列、一流雑誌、Nature等、短い文章に突っ込みどころ満載で「釣り」でなければビックリです

  2. 私もコメントを読んで目が点になりました。

    本当に「長年国立大学で博士論文審査を経験」されていたんでしょうか?

    吃驚仰天でした。

  3. ため息先生、いつも、楽しくブログを拝見させていただいております。

    STAP事件については、研究不正をした本人よりも、無知識のまま擁護し続ける方々が理解できず、事件当初から推移を見ています。
    Amazonカスタマーレビューなどを拝見しても、「大学教員」を名乗りながら小保方氏を擁護される方が多数いらっしゃいます。
    教育者であるなら、「不正はダメ、何が何でもダメ」でいいと思うのですが、何故、ここまで強固に研究不正者を擁護するのか、何故、事実を理解することから目を背けるのか、この様な教員に指導される学生の将来を案じ、暗澹たる気持ちになります。

    今回のアサインティスト氏の「博士論文はコピペが原則」については、「とうとうここまで来たか」という絶望的な思いを持った為、断りもなくため息先生のブログを紹介させていただきました。
    (http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1063579317.html 「148. 一主婦」)

    大変申し訳ありませんでした。この場をお借りしてお詫び致します。

  4. 一主婦さま

    つまらない駄文しかないブログへようこそ。紹介してもらって全く問題ないですよ。公開しているんですからね。

    おかしなことを言っているようでしたら、遠慮なく叱ってください。いい加減なジジイなもんで、つまらないミスはしょっちゅうですからね。

  5. (参考)http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1058445580.html#comments

    アサイエンティスト
    アサイエンティス
    アサインティスト

    自分のHNも正確に打ち込めないような高齢者(?)で、英語も不得意な方のようですので、皆さん、優しくしてあげましょう。

    高圧的な書き方で内容は間抜けというのは、かつての迷珍獣、Jワトソン氏を彷彿とさせますね。

  6. ご挨拶が遅れました。すみませんでした。

    大学院重点化の名の下に田舎の専門学校も大学になったと思ったらいつの間にか大学院が出来、「博士」を排出するようになりました。

    そんな大学院のレベルはおして知るべしで、そこではアサインテイスト氏の言うような「審査」が行われていたということでしょうか。

    どんな試験でも後に不正行為が見つかれば不合格になるのは当たり前だと思いますね。そうでないと、まじめに試験を受けた学生がかわいそうです。アサインテイスト氏は大多数のまじめな学生のことを考えないんですね。

  7. 少し前に、アサインティスト氏が「小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会」で、以下のコメントをされていました。

    「若山氏に指導される学生の将来が心配なので、山梨大学生命環境学部生命工学科のサイトを調べました。5つの研究室があり、4つの研究室には学生と院生合わせて10名程度ずついますが、若山研だけは学生も院生もいません。安心しました。」
    (http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1063579317.html 「138. アサインティスト」 )

    確かにHPを拝見すると、他の研究室には学部生や院生が写真に写っているのに、若山研には一人もいません。若干、気になり、本日、山梨大学に電話をしたところ、ちゃんと学生も若山研で研究をされているとのことでした。
    学部生や院生の写真を掲載しない理由は伺いませんでしたが、色々な事情があるのだと推察します。

    問題なのは、HPを見ただけで勝手な思い込みにより、「若山研だけは学生も院生もいません。安心しました。」と断定する人間がいること、また、それを信じてネットで拡散する人間がいることです。
    不確かな情報を思い込みで誹謗する、それを確認する事なく、周りに触れ回る。

    非常に由々しき事だと思います。

  8. 一主婦さん

    >問題なのは、HPを見ただけで勝手な思い込みにより、「若山研だけは学生も院生もいません。安心しました。」と断定する人間

    ”あの論文不正”以来、各方面に色々と激しい嫌がらせが続いたことがあるので、大学のサイトへの氏名、写真の掲載について安全の為に、通常とは違った対応をするであろう事はちょっと考えればわかりそうなものだと思うのですが。

    幾度も専門家から丁寧にわかりやすく説明を受けても、些かも理解をなさらずに最初と同じことを繰り返す方々もいますし。

  9. 一主婦さん
    山梨大学では、STAP騒動の渦中にあった頃、たくさんの抗議や嫌がらせがあり混乱わ極めたそうです。また、2014年7月4日頃、早朝に不審者が若山研に侵入して物色していたという事件がありました。この不審者は登校してきた女子学生と鉢合わせし逃走したとのことですが、もし、不審者の方に危害を加える意図があったら大変危険な状況だったわけです。この事件は、物色した形跡があることから警察が窃盗事件として捜査しているそうです。その後も若山夫人がネットに曝されて謂われなき誹謗中傷が続いていますし、 理研の旧若山研のメンバーがやはりネットに曝されてES細胞混入犯として誹謗中傷されていました。それはついこの夏まで続いていました。こうしたことから、若山研の学生が徒にネットに曝されて無用な被害を受けないように、公開を控えているのだと思います。

  10. はな様
    アノ姐様
    コメントをありがとうございました。

    >”あの論文不正”以来、各方面に色々と激しい嫌がらせが続いたことがあるので、大学のサイトへの氏名、写真の掲載について安全の為に、通常とは違った対応をするであろう事はちょっと考えればわかりそうなものだと思うのですが。

    仰る通りだと思います。小保方氏を慕う方々は、様々な事が若山氏に不利になる様に脳内変化され、冷静な判断ができなくなっておられるようですね。
    想像力の欠如か、恋は盲目なのかはわかりませんが、せめて自称「大学教員」である以上、あまり非常識な姿を晒してほしく無いと切に願います。

    >2014年7月4日頃、早朝に不審者が若山研に侵入して物色していたという事件がありました。この不審者は登校してきた女子学生と鉢合わせし逃走したとのことですが、もし、不審者の方に危害を加える意図があったら大変危険な状況だったわけです。
    >その後も若山夫人がネットに曝されて謂われなき誹謗中傷が続いていますし、 理研の旧若山研のメンバーがやはりネットに曝されてES細胞混入犯として誹謗中傷されていました。

    色々な情報をありがとうございました。若山研究室は本当に災難だったと思います。私が山梨大学にお電話した時もどこか警戒されている感じを受けましたし、STAP事件以来、色々なことがあったのだろうな、と非常に気の毒に思います。
    小保方氏を擁護されている方々の言動を見ていると、本当に小保方氏のことを考えているのだろうか、と首をかしげてしまうことが多々あります。
    彼女を応援する、という大義名分の下、実は自身の自己顕示欲やコンプレックスを満たす為だったり、自費出版した著書の為だったり、また、リタイア後の有り余った時間を探偵気取りで謎解きをされている、と自ら述べている方もいらっしゃいました。

  11. その著作物の著作権が保護の対象になっているかいるかどうか(法的な著作権侵害が成立するかどうか)は別の問題で、著作権保護の対象になっていないからと言って他人様の著作物を自分が書いたものとして公開したらりっぱな盗作(剽窃)ですよね。擁護者たちは、この常識てきなことを理解していませんね。佐村河内氏のゴーストライター騒動では、ゴーストライターの作曲家が著作権をいらないと言ったので、著作権の侵害は問題にならないけど、嘘をついて騙したことは許されなかったでしょうに。

  12. 皆様、初めまして。

    こちらのブログに投稿させていただくのは初めてですが、ここ数ヶ月、学とみ子さんのブログに寄生している「体内時計」と申します。
    教育に関係する職に就いており、STAP問題に関しては当初から経緯を見守っておりました。
    その中で、私が看過できなかったのは、「科学者」「医師」「大学教員」などを名乗りながら、無責任な発言を繰り返す方々です。
    こちらのブログで紹介された「長年国立大学で博士論文審査を経験」された方が「博士論文はコピペが原則」などとコメントしているという事実を、どの様に受け止めていいか途方に暮れておりますが、是非、その方には勤務先の大学名を公開していただき、本当にそのような博士論文審査が行われているのかを伺いたいと思います。

    一主婦さん
    >Amazonカスタマーレビューなどを拝見しても、「大学教員」を名乗りながら小保方氏を擁護される方が多数いらっしゃいます。

    私も駄文ながら「あの日」のレビューを載せたのですが、STAP問題についての科学的な内容はほとんど理解されず、ただ「あの日」に心を奪われ、小保方氏を擁護し続ける「大学教員」を名乗る方とのやり取りには疲弊しました。
    その教員は、一主婦さんが山梨大学に確認された若山研の状況について事実を確かめることなく、ネット情報に飛びつきわざわざ他人のAmazonレビューに転載する、という稚拙な真似をしており、また、別の方のレビューには、
    「このSTAP問題は若い人に当初大きなマイナス点を与えました。私は教員ですが、学生がこの問題のあと、あまり何事にも挑戦しなくなりました。『あの日』出版後、少しずつ真実が明らかになり、読んだ学生は勇気をもらっています。」(https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R38TSJHYMECIGC/ref=cm_cr_getr_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4062200120)
    という、納得しがたい投稿をされていました。
    文系の学生(この教授は文系の教員ということです)が、STAP事件のどの部分に影響を受け挑戦する気をなくしたというのか、「あの日」のような「言い訳」「責任転嫁」の本のどこから勇気をもらうのか、私には理解することができず、単に「学生」をだしにした本人の思い込みとしか判断することができません。

    教員でありながら、自分の願望や憶測だけを優先しデマを拡散する卑劣な行為が看過できず、一言、苦言を呈したく、一主婦さんのコメントを引用させていただきいただきました。
    本来であれば、先にお断りをしてから大切なコメントを引用させていただくべきでしたが、後になってしまったことをお詫び申し上げます。

  13. 体内時計さん。ようこそ。
    学とみ子ブログでの御活躍を見ています。あの女史を相手にするのは大変ですね。妄想ブログと言っていますが、なにせ、他の方の意見を聞かない、擁護であればなんでも受け付けるですからね。桂委員会報告書をもってSTAP細胞があったとの主張をするという仰天ブログですからね。

    アカデミックな方でも筆頭著者の記者会見では騙されちゃった方がいるようですね。本当に大学の教員なのかはわかりませんが。文系の教授で同様に筆頭著者を信じている方を知っています。この方ではないとはおもいますが、はずかしいので言いたくないです。

  14. 体内時計様
    コメントをありがとうございました。
    コメント引用の件ですが、私の拙いコメントが何かの役に立つのであれば幸いです。「受験生の母」に成りすまし、山梨大学に電話したかいがありました(笑)

    体内時計様が仰られている自称「大学教員」ですが、大量のレビューに執拗にコメントされていますね。N大の教授、且つ「大学に11月に爆破予告」、というコメントでどこの大学教授かはすぐにわかってしまうのですが、ご自分がなさっている行為に危機感はないのでしょうか。老婆心ながら気になっております(笑)

    ご紹介いただいたAmazonレビューから推測すると、「つや姫」というアカウント名の方が体内時計様でしょうか?つや姫様のAmazonレビューは「あの日」の疑問点が如実に表れており、参考になりました。かなりの分量で科学的な内容は理解するのが難しそうですが大変秀逸なレビューだと存じます。
    「☆1つ」のレビューは「あの日」を非常に冷静に論理的、科学的に読まれているものが多く勉強になりますが、「☆5つ」のものを拝見する度に、こんなにも騙されやすい人が多いのかと沈痛な思いが致します。

  15. ため息先生

    お世話になります。学さんのブログへは、1~2回コメントするだけのつもりでしたが、あまりに意表を突くような記事が連発され、つい長居をしております。
    最近の「女性問題に悩んだ男性が不正調査に適している」という趣旨の学さんの発言を拝見してから、論理的な議論ができる方ではないということが明確になりましたし、「男性だから、若い女性だから」といった、井戸端会議レベルのコメントを医師から聞くのは辛いですね。

    ため息先生のブログはユーモアと鋭い突っ込みが秀逸で、科学的な部分では非常に勉強になり参考にさせていただいております。
    先生に指導を受ける学生さんは幸せですね。今後とも、よろしくお願い致します。

    一主婦さん

    言葉が足りず申し訳ありませんでした。ご推察のとおり、「つや姫」というアカウント名が私です。
    当初の投稿は、数行程度のものでしたが、「注意深く読むと、不明点、つじつまが合わない点、間違っている点が多々あり」と記した部分を執拗に絡まれたため、「あの日」の違和感を書き出していたところ、あのような膨大な量のレビューになってしまいました。

    amazonレビューを見ていても、つくづくこの「STAP問題」は異常だと思います。レビューにあれほどの長文を書く私も異常なのかも知れないと思いますが、一番伝えたかったことは、詫摩雅子さんの記事の最後の言葉です。

    『なぜ、彼女があのような書き方をするのを止めなかったのか。なぜ、あのまま発売をしてしまったのか。この編集者は著者を守らずに、さらし者にしたのだ。』
    https://news.yahoo.co.jp/byline/takumamasako/20160227-00053974/

    私も編集者の罪は重いと思います。さらし者にされてしまった彼女を救ってあげられる人は現れるのでしょうか。

  16. >体内時計さん、
     あんまり業界内の話はしたくないけれど、講談社はFLASHで刑事告発の記事を載せ、一方で「あの日」を出版して両派のバランスをとっているつもりらしい。
     もちろんライター(ゴーストともいう)が中には入り、一般受けして興味がそそられるように、かつわかりやすくなるように加筆・修正してある。
     とばっちりをくらったのがブルーバックスや講談社学術文庫の編集者たちで、執筆依頼中の他の科学者から原稿を断られたりしていたよ。
     石川博士にも賛同できない。告発したことを公表すれば、当然被疑者たちはそれに備えることができる。警官の同窓生に言わせれば「アホか!」となる。
     というわけで、FLASHにせよ「あの日」にせよ、科学や刑事捜査を劇場ネタにする行為には、小生は眉をひそめる。
     研究も捜査も、最前線の人たちは無責任な世間の風評には邪魔をされたくないものですよ。

  17. 科学誌印刷業者さん

    コメントをありがとうございます。
    業界内の事情をご存じの方からのご意見、とても参考になります。

    >石川博士にも賛同できない。告発したことを公表すれば、当然被疑者たちはそれに備えることができる。警官の同窓生に言わせれば「アホか!」となる。

    そうなのですね。石川氏の告発当初、理研の高橋政代氏も賛同する意見を述べられていたので、STAP事件は理研にとってそれほど醜穢な出来事だったのだろうと感じていましたが、冷静なご意見に納得します。

    >FLASHにせよ「あの日」にせよ、科学や刑事捜査を劇場ネタにする行為には、小生は眉をひそめる。

    仰る通りですね。
    仮に、石川氏の告発が小保方氏に「あの日」を書かせた要因の一つになったのだとしたら非常に残念です(因みに、FLASHではなくFRIDAYでしょうか?わざわざ訂正する価値があるとも思えないので迷いましたが・・)。

    >研究も捜査も、最前線の人たちは無責任な世間の風評には邪魔をされたくないものですよ。

    勉強になります。
    私自身も発言をする際には一次資料にあたることをことを心がけ、事実確認しながら発言をしているつもりではありますが、改めて身が引き締まる思いがしました。

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