運動学習ー生理学と理学療法

理学療法では様々な専門用語が英語の頭文字2〜4ヶで略される。ほかの分野でも同じだが。管理者のように専門としていない者には何がなんだかわからない。学生のセミナーやチュートリアルの発表が分からない。そこで、その略の由来、full spelling を学生に聞いても学生は知らない。なんてことだ。

ROM: Read Only Memory ではない。Range Of Motion 関節可動域 だ

KR:Knowledge of Results:結果の知識と言う。

運動学習という日本語でも概念が少し違う。運動制御の方法としては同じなのだが。生理学では「運動学習には結果の知識(KR)が必要である。」という選択肢が正しいとは言えない。生理学の「運動学習」では「記憶される運動の結果と設定値の違いをエラー情報として用い、次の運動の量の調節に使われる」という風に言う。このときの運動の結果の記憶は知識ではない。意識に登らないからだ。意識に登らないどこかに保存されるのだ。小脳がこのエラー情報を元に次の運動コマンドの大きさを調節するのだ。しかし理学療法では、動作させたときの結果を患者に意識させて次の動作の改善に用いるので「結果の知識」はリハビリで重要なのだ。正しい選択肢なのだ。知らなかった。まだまだ知らないことが多すぎるな。だから議論しても食い違いがあるんだ。